税理士とのトラブル

 士業(税理士、司法書士等)によるぼったくり請求や、二次被害(事件を不適切に処理されたことによる被害の拡大)にご注意下さい。

 下記は、「知多市の某税理士が、相続税額0円の相続税の申告(本来、申告不要の申告)を行い、申告後に、相続人に対し、いきなり91万8000円もの高額報酬を請求した事件」につき、3つの裁判所が、報酬の支払いは不要との判断を下した判決です。


 名古屋高裁H28.12.22判決(上告審)

 名古屋地裁H28.4.21判決(控訴審)

 半田簡裁H27.8.25判決

 この税理士は、
1 事前に報酬に係る委任契約書を作成せず、
2 申告書上、相続人の押印が必要な個所については、たまたま相続人と自分(税理士)の姓が同じであったことを良いことに、(相続人の印鑑ではなく)自分の印鑑を押して、
申告を行っていました。
 そして、この税理士は、申告後、相続人に対し、いきなり「91万8000円」もの高額請求の請求書を送り付け、相続人に対し、何度も支払い催促の電話をかけてきました。
 相続人が、「そんな依頼はしていない」「そんな金額は聞いていない」、と反論しても、税理士は、「申告はしたから、支払ってもらわんと困る」、の一本やりで、相続人に対し、「支払え」、「支払わなければ、顧問弁護士が法的手続きを執る」、との請求書を送り付け、その後、本当に、相続人を被告として、民事訴訟を提起しました。
 なお、被告とされたのは、ご主人を亡くされた70歳近い高齢の女性です。
 そして、訴訟になってからも、この税理士は、
3 法廷で、(被告は)「脱税意識が高く」「計画的に脱税を計画した」等、相続人を誹謗中傷する陳述を行い、
4 さらに、申告を行った税務署に対し、相続人が資産を隠しているので、調査を早急にされたい、との意見書を送付し、
あろうことか、自分の依頼者を、脱税容疑者として、税務署に通報しました。
 しかし、実際には、相続人は、資産隠しはしておらず、後日、担当の税務署調査官から、資産隠しはない、との回答がありました。

 本当に、とんでもない税理士です。
 しかし、このような税理士が、田舎(知多市)では、名士として通用しています。
(なお、この税理士は、「ラ○○○○クラブ」の元会長です。)

 田舎には、法律の専門家が少なく、今でも、「名士」や「非弁」(ひべん「弁護士でない」)士業によるデタラメがまかり通っています。
 私の下には、年に数件、税理士や司法書士により不適切な処理をされて困っている、という相談が来ます。
 相談に至るためには、不適切な処理をされていることに気が付くこと、少なくとも、疑問を持つこと、その上で、他の専門家に相談してみようと思う勇気を持つこと、適切な専門家にたどり着くための情報検索能力、知人、運等を持っていること、といった幾段もの高いハードルがあります。
 このため、悪徳士業による実際に発生している被害の件数は、相談に至っている件数の何十倍もあると思います。
 上記事件は、たまたま、税理士の方から訴訟が提起され、一般市民である相続人が、すでに被告という立場で訴訟になっていたため、相続人が困り、私の下に相談に訪れ、私がトラブルに関与できた結果、上記判決に至りました。
 日常的に経験する牛乳や卵の値段は、誰でも、高いか安いかは、ほぼわかりますし、飲食店の店員の接客レベルも、だいたいわかります。
 しかし、相続税の申告、登記、不動産売買、訴訟等は、人生において何度も体験する出来事ではないため、士業や不動産業者の言っていること(事件処理方針)が、本当にそうなのか、士業や業者の態度が、横柄な態度なのか、違うのか、言われた料金が、適正な料金なのか、ぼったくりなのか、不明な点が多いと思います。
 士業と一般市民との間には、通常、著しい情報格差や、交渉力格差が存在することから、士業による被害事件(ぼったくり、不適切処理)は、消費者被害事件と考えることができます。
 相続、不動産売買、損害賠償等、法律の関わる一生に一度(又は数度)の大きな出来事については、弁護士によるセカンドオピニオンの活用をお勧めします。

司法書士による悪徳交渉

 先日、ある相続人から、以下の相談を受けました。

1 他の相続人が依頼した半田市の司法書士から連絡が来た。

2 その司法書士は、「相続放棄をしてくれたら、100万円あげるので、相続放棄してくれないか?」(司法書士に依頼をした相続人が、相続放棄をした相続人に、後で100万円を渡す。)と言ってきた。

3 その司法書士は、「相続放棄をした人に、100万円もくれる優しい人は、なかなかいませんよ。」と言っている。

 相談に来た相続人は、最初は、司法書士に勧められるまま、相続放棄をしようと思ったそうです。

 しかし、直接司法書士と電話で話をした際に、司法書士の説明が、あまりにも不自然であったため、そこで初めて、司法書士の話に疑問を持ち、それならば、念のため、1度、弁護士に相談しておこうと思い、相談に来た、とのことでした。

 その後、当職が依頼を受けて調査を行ったところ、被相続人には、負債より資産の方がはるかに多く、相続放棄をするような案件ではないことが判明しました。

 なお、相続人が持参した司法書士から送られてきた相続財産目録には、債務として、今回の相続の処理に要する費用として、①税理士費用が、税金以外に約100万円、②司法書士報酬が、登記費用別途で約100万円、計上されていました。

 そこで、当職が、司法書士を依頼した相続人に対し、直接、①司法書士には、遺産分割協議の交渉権は認められていないこと、②司法書士が、多額の報酬を得て、遺産分割協議又は相続放棄の働きかけを行うことは、弁護士法違反の犯罪であること、③依頼の司法書士に、報酬約100万円は、何のお金なのかを問い合わせてみた方が良いこと、④1度弁護士に相談をされた方が良いこと、を文書で連絡したところ、この相続人も、弁護士に事件処理を依頼し、弁護士間で、遺産分割協議をスムーズに進めることができました。

 

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