交通事故に遭った場合、まずは物損の賠償について協議することになるため、事故後しばらくすると、加害者側の保
険会社もしくは被害者側の保険会社から過失割合が示されます。 過失割合が何割になるかによって賠償金の額は
大きく変わってしまうので、損害賠償を請求するうえで、過失割合はとても重要になります。
交通事故の「過失割合」とは、当事者がどれだけ事故の原因に関係しているかを「9対1」、「7対3」などと割合で
表したものを言います。過失割合は、示談交渉では最終的に話し合いで決め、裁判では提出された証拠に基づき裁
判所が判断します。
保険会社の提示する過失割合は、必ずしも正しいとは言えないので注意しましょう。保険会社から提示された過失割
合に納得がいかない場合は、安易に合意しないようにして、一度弁護士に相談して、妥当かどうか判断してもらう方が
良いでしょう。
なお、保険会社は、通常、過去の交通事故に関する裁判例を事故パターンごとにまとめた、「別冊判例タイムズ 民事
交通訴訟における過失相殺率の認定基準」(「判例タイムズ」と呼ばれます)という書籍の事故パターンごとの典型
事例図を参考に主張を組み立てています。ご自身で交渉される場合には、まずは保険会社からその書籍の該当部
分のコピーを送ってもらうようにしましょう。